この記事では、動画の形状(画面の比率)と印象の関係性について解説します。

筆者(1975年生まれ)の幼児期、テレビは大体こんな感じでした。

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その後、リモコンになったり、デザインの変化はありましたが、2000年代に入る位までは概ねこの延長線上にありました。

一方、21世紀生まれのうちの子供たちなどは、もう生まれた時からこれです。

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注:我が家の写真ではありません(笑)

薄くなった、映像がキレイになった、ブラウン管と液晶など色々ありますが、一番の違いは

「画面の形」です。

黎明期から最近まで、テレビのスクリーンの形は横と縦の比率が「4:3」でした。一方、デジタル放送化以降の現在のテレビは、これが「16:9」と横長になっています。

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あらためて見ると、形状が全く違いますね。現在の放送で昔の映像ソースが流れる場合などは、左右に様々な「埋め合わせ」のデザインが施されています。

16:9の比率が採用された理由は、約100度と言われている人間の視野をより多く覆うことで、迫力・臨場感を出すことを目的にした方策です。

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デジタル化と共に画面の大型化や高精細化(ハイビジョン化)も進み、今や目の前に実際に人がいるかのようなキレイな映像を、家庭でも簡単に試聴することができるようになりました。

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一方、個人が最も多く映像を消費する場所は、テレビからスマートフォンなどのモバイル機器にどんどん移行しています。素晴らしくキレイなワイド映像も、スマートフォンで観ると少々問題があり…

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このように、基本ポジションの縦持ちだと、かなりの縮小表示になってしまいます。せっかくの映像が、なんだか寂しいですね。もちろん横に持ち替えれば大きな表示になりますが、多くの視聴者はなかなかそこまでしてくれません。

特に広告やPRなど、短時間で視聴者の心をつかむ必要のある動画ほど、環境にあわせた「形の最適化」が必要なのです。

例えば同じような映像でも、スマートフォンに合わせた「縦動画」にすると

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いかがでしょう?他の誰でもない、あなた自身に直接話しかけられているような感覚になりませんか?静止画の状態でも、今にもにこやかな女性の声が聴こえて来そうです。

特に、様々な情報があふれるSNS上などでは、「これはあなたへのメッセージですよ」という感じを出すのがとても重要になります。どちらの映像がメッセージとしてより有効か、言うまでもない程歴然とした差が生まれます。

また、動画も大きく出しつつ、テキストでも情報を伝えたい場合は

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このような「正方形」の動画も大変有効です。デザイン的にも、ちょっとオシャレな雰囲気がありますね。

「映像はテレビで観るもの」という縛りから解き放たれた現在は「どこで、どのように見せたいか」によって動画の形をフレキシブルに変えるのが有効です。是非、普段から様々な動画の「形」に注目してみてください!

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大須賀 淳
映像作家、音楽家。企業ビデオ等様々な映像・音楽コンテンツを制作すると同時に、書籍や雑誌での執筆、世界トップクラスのオンライン学習サイト「lynda.com」等での講師、製品デモなども数多く務める。公式サイト「大須賀淳のバランス感覚」