この記事では、テレビ番組での処理を参考に、意図せず画面に映り込んだ文字情報の扱いについて解説します。

テレビを視聴していると、民放であれば番組の冒頭にこのような提供(スポンサー企業名の表示)が流れます。

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現在は上のような1色のバックより、番組映像の一部に重ねられることが増えています。

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さて、上の画像ですが、一部に加工が施されているのがわかるでしょうか?元は下記のような状態でした。

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提供バックでは、マスクの上に書かれた文字がぼかされていますね。しかし大抵の場合、同じ映像が提供バック以外で流れる時には、ぼかされずにそのまま表示されています。

なぜ提供バックでのみ、ぼかし処理されたか?それは「余計な文字情報を排除し、スポンサー名をより一層印象づかせるため」です。

「文字」は、視覚情報の中でも飛び抜けて強い「意味」を持っています。せっかく編集で「伝えたい情報」(ここではスポンサー名)を入れているのに、偶然映り込んだ文字に視聴者の意識を奪われてしまうのは大きな不都合があります。

衣服、製品上にプリントされたロゴ、街中の看板など、私達の身のまわりには多くの文字情報で溢れています。映像の収録やチョイスの際には、伝えたい情報とバッティングする文字が映り込んでいないか気を配る必要があります。

また、提供バック以外で文字がぼかされるケースとしては、下の画像のようなケースがあります。

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バイクの上のロゴはそのままなのに、奥の冷蔵庫のロゴはぼかされています。このような場合は大抵「競合他社のロゴや製品名」が隠されています。

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こうしたぼかし処理は、静止画であれば比較的簡単ですが、動画は「動きにあわせてぼかし範囲を移動させる」必要があるので、多くの手間を要します(外注の場合、多くは基本の編集費用に上乗せが必要となります)。素材収録の段階で、後々こうした処理が発生しないよう、注意をはらっておきましょう。

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大須賀 淳
映像作家、音楽家。企業ビデオ等様々な映像・音楽コンテンツを制作すると同時に、書籍や雑誌での執筆、世界トップクラスのオンライン学習サイト「lynda.com」等での講師、製品デモなども数多く務める。公式サイト「大須賀淳のバランス感覚」